日外アソシエーツの竹村です。
2009年最初のレファクラ通信をお届けします。
「週刊読書人」2008年12月19日号に、昨秋の第10回図書館総合展で永江朗
さん(評論家・早稲田大学客員教授)が行った「読書と書評と図書館と」
という講演の要旨が載っていました。残念ながら、聞き逃した講演です。
「真面目な人ほど怖い」という永江さん。「極端から極端にぶれていく。」
「世の中、真面目なことが偉いかのように言われますが、真面目な人が
撒き散らす害悪の方が不真面目な人によって起こる間違いや不都合より
もはるかに大きい」と。 太平洋戦争時の日本軍然り、オウム事件然り。
そこで、人は「チャランポランになる」努力をすべきなんだそうです。
チャランポランになるには、「他人と出会うこと」「自分と違う考え方
に出合う」こと、すなわち“読書”が一番という結論に行きつきます。
図書館には、自分と関係のない人が勝手に選んだ本がたくさん並んでい
ます。そして、古い本も新しい本も皆一緒に並んでいる。そういう多様
な本の空間が「教科書に書いてあることと違う」脇道へと誘うわけです。
いや~、面白い発想ですね。新年を迎え、改めて図書館の意義について
考えさせられます。
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『桐野利秋日記』『大江戸調査網』の著者・栗原智久さんの連載コラ
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…ある日、職場のカウンターに「榎木孝明と言いますが」と電話がま
わってきた。ウソだろう……いや、ホントに俳優の榎木さんだった。
話は、桐野利秋の映画をつくりたいと思っている、ついては一緒に
やらないか、といった内容だった。桐野は幕末維新期の人物で、薩摩
藩出身。西郷隆盛と共に明治10年の西南戦争に斃れた。榎木さんが
桐野に興味を持たれているらしいということは、電話より前から、見
たり聞いたりしたことがあった。…
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