図書館総合展が閉幕すると一気に師走モード全開ですね。小社の主催
フォーラム、山根基世さん「もう一度考えたい ことばの力」にも多数
お集まりいただきました。篤く御礼申し上げます。
山根さんが36年のアナウンサー人生の中で一番「ことば」について考え
させられたという文筆家「雫石とみ」さんのお話が印象的でした。
戦争で全てを奪われ天涯孤独となり、保護施設に入り、さらに日雇労働
者としてどん底を生き抜く中で文筆活動に「救い」を見出した雫石さん。
1987年、こつこつ働いてやっと建てた家を売り払い、「自分のような物
書きを志す人々の励ましに役立ててほしい」と全額寄付を申し出て、現
在の「NHK銀の雫文芸賞」(※高齢者を意味するシルバー(銀)+雫石
さんの苗字から命名)が創設されたそうです。
雫石さんの名前も「銀の雫文芸賞」のことも知りませんでしたが、紹介
された『荒野に叫ぶ声―女収容所列島: 雫石とみ』(社会評論社)は読
んでみたくなりました。