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■╋■╋ スポットライト・コラム
╋■╋ ―澤井繁男氏、自著を語る。
■╋ 「教育パパ血風録」
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みなさんこんにちは。教育ママならぬ教育パパです。これは、娘が
ふざけてぼくのことを呼んだのですが、ぼくじしんそういう気がなき
にしもあらずなので、否定もせず、笑ってうけいれてしまいました。
我が家では、こと「学校」関係のこととなると、母親よりも、父親
のぼくのほうが関心がたかく、口をだすことが多かったのでした。ぼ
くはしたい放題の教育方針でした。上の娘が中学二年生の二学期もお
わりのころ、はじめてまじめに、将来を尋ねてみました。高校に進む
かどうかです。娘は高校進学と、ついでに大学も行きたいと応えまし
た。
「そうか、それなら、パパの経験が役に立つから、すこし言うこと
をきいてみるかい?」
そう言いますと、素直に頷くので、はじめて塾というものに通うこ
とを勧めました。こんな調子で父娘の二人三脚がはじまりました。塾
も最初は近所の塾、そして予備校へと、だんだん広げていって、いま
の自分の力をその都度確認させました。
ぼくが大学受験の予備校で教えていたものですから、中・高校生の
学力から、彼らを教えている「先生」の力がみえてきていました。
この本は、「先生」はみな物知りで、学力があると錯覚している人
たちに向けてかかれています。先生の当たり外れ、というのはよく耳
にする話ですが、まさに、その「外れ」の先生について、それでいい
のか、そんな教え方でいいのか、と父親の立場から批判している内容
です。ちょっぴりきついことがかかれているかもしれませんが、胸の
つかえが取れたと思う方もおられるかもしれません。
母親でなく、父親が言うところに意義があるのではないか、と考え
て書いたものです。父親不在に対しても意見をしているのはもちろん
です。
(さわい・しげお 関西大学教授)
<聖教新聞 2007.6.27 7面「きのうきょう」より転載>
●教育パパ血風録 <日外選書 Fontana>
澤井繁男著 定価1,680円(税込) 四六判・200p 2007年5月刊
http://www.nichigai.co.jp/sales/education_papa.html