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     ╋■╋■╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ■╋■╋ スポットライト・コラム
     ╋■╋             ― 近代日本人の外国体験記をたどる
    ■╋                   『事典 日本人の見た外国』
     ╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     大河ドラマ「篤姫」が好調です。激動の幕末維新を、一人の女性の生
     涯を通じたホームドラマとしてわかりやすく描いています。その主人
     公が育った鹿児島に、ジョン万次郎(中浜万次郎)、大久保正助(の
     ちの利通)が登場しました。この二人には共通点があります。日本人
     として早くに西洋を見聞し、その体験が日本の進路にも大きな影響を
     与えたことです。中浜万次郎はまだ鎖国下の天保12年(1841年)に土
     佐沖で漂流、アメリカ船に救助され米国で教育を受け、ペリー来航の
     2年前に琉球、鹿児島を経て土佐に帰国。万次郎のもたらした海外情
     報は、薩摩藩、土佐藩、そして幕府の外交にも影響を与えています。

     一方の大久保利通は西郷隆盛、木戸孝允とともに維新の三傑として知
     られています。明治新政府の実力者となり、明治4年(1871)に岩倉
     使節団副使として欧米を歴訪、西洋文明に衝撃を受け、帰国後に西郷
     隆盛の征韓論を退け、西洋文化を移入し富国強兵を進める明治政府の
     路線を決定づけます。幕末維新の方向性に影響を与えたこの2人は、
     外国体験を文献に残したことでも共通しています。中浜万次郎は土佐
     で漂流の経緯やアメリカ文化を口述し、絵師の河田小龍によって「漂
     巽紀略」としてまとめられました。大久保利通は岩倉使節団の公式報
     告書「特命全権大使米欧回覧実記」とは別に「大久保利通日記」にア
     メリカやイギリスでの印象を綴っています。これらの海外体験の記録
     は当時の日本人にとって貴重な貴重な情報であり、日本の近代史の上
     で今日でも重要な史料です。

     本書「事典 日本人の見た外国」は、江戸時代から戦前までの日本人
     の外国体験、外国紹介の本を通じて、日本人の目に外国がどう映った
     のか、外国をどうとらえていたのか、を紹介する事典です。先に取り
     上げた2人の見聞記・日記をはじめ、江戸時代、幕末維新(咸臨丸か
     ら岩倉使節団まで)、明治時代、大正時代、昭和時代(戦前期)の五
     つの時代に分け、377点をとりあげています。各書物について、書か
     れた国と旅行年、書いた人はどんな人物であったか、時代背景、そし
     て書物の内容について、詳しく解説しています。

     収録された顔ぶれは、海外渡航が国禁であった江戸時代は大黒屋光太
     夫、アメリカ彦蔵などの漂流民の記録に限られます。幕末維新の時代
     には、咸臨丸の勝海舟、福沢諭吉、幕臣であった渋沢栄一などの明治
     の重要人物のほか、若き藩士として早世した木村鉄太など多くの人物
     の渡航記が取り上げられています。明治に入ると、公費・私費の留学
     生の記録・日記が数多く書かれます。森鴎外・夏目漱石・永井荷風ら
     もその一部です。また、シベリア、チベット、南極などの探検記も現
     れます。大正・昭和期には、革命後のロシアや、両大戦期のヨーロッ
     パ、アメリカの事情をとらえた作家や学者の著作が多数あります。
     数は少ないですが、女性の著作もあります。日本初の女子留学生であっ
     た津田梅子を先駆けとして、明治期には川上貞奴、与謝野晶子、昭和
     期では岡本かの子、林芙美子、野上弥生子らの旅行記があり、彼女ら
     の行動力に感嘆させられます。そしてこの事典の最後を締めくくるの
     は、与謝野晶子の息子の与謝野秀(しげる)で、彼はポツダム宣言受
     諾の電報を連合国側に伝達する役目を果たしています。

     本書で採りあげた各項目には、初出から複刻、全集、文庫版までの目
     録がついているので、原本を読む手がかりになります。巻末には書名、
     著者名のほか、国別索引、使節団やテーマから引ける事項名索引があ
     ります。国別索引を見ると、欧米だけでなく、アジア、中東、南米な
     ど世界各地にわたっていることがわかります。
     本書は、外国人の日本研究書を解説した『事典 外国人の見た日本』
     の姉妹編にあたります。また、海外に渡った人物を対象とした『海を
     越えた日本人名事典』、国ごとに日本との交流をまとめた『海外交流
     史事典』とともに、日本人の海外交流を手がけてきた、元日本大学教
     授の富田仁先生の事典四部作にあたります。既刊の事典とともに、ぜ
     ひ活用していただきたい1冊です。
                              (編集部・城谷)

      ◆ 『事典 日本人の見た外国』
        富田仁〔編〕
        定価 9,333円(税込 9,800円) A5・510p 2008年1月刊
            ISBN:978-4-8169-2056-1
     

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