日外アソシエーツの竹村です。
脚本家の山田太一さんが11年ぶりに書き下ろした連続ドラマ『ありふれ
た奇跡』が1月よりフジテレビで放映されています。ちょうど『ふぞろ
いの林檎たち』の世代ですので、山田ドラマには注目しています。
この物語を描くにあたって、登場人物の性格をはっきりさせないことを
心掛けたそうです。「(自分の)人格がまとまらない気分でいる人を書
いてみたかった。普通の人はそうじゃないかと思う」と(福井新聞2008.
12.29より)。
昨秋の図書館総合展で評論家の永江朗さんが行った講演「読書と書評と
図書館と」の中の“チャランポランになる”努力という逆説的コトバが
ちょっと脳裏をかすめます。
「頑張れば何とかなる」という考え方が根強く、失敗すると「努力が足
りない」と言われる今の社会に強い違和感を覚えるという山田太一さん。
現実は常に思い通りにはならず、コンピュータの如く完璧にはいかな
いもの。ありふれた奇跡とは―“足るを知る”心の有りようなのかも
しれません。
* * *
当メールマガジンはレファレンスクラブ会員や図書館関係者にお送り
しています。図書館関連の最新ニュースを、原則、月2回無料でお届け
します。今後、このような情報メールがご不要の方は、お手数ですが、
下記のアドレスまで「退会希望」と書いてお送りください。
【レファレンスクラブ会員登録/退会窓口】
reference-club@nichigai.co.jp
また、友人、知人、関係者にご入会希望の方がいらっしゃいましたら、
是非、上記アドレスをお知らせください。随時、会員募集中です。
■□-------------------------------------------------------------
□■ 月替わり連載コラム:
□■ 「レファレンスブック随想―国語辞典の用例に酔う」
□■ 大学コンソーシアム京都(同志社大学)・井上真琴さん
■□-------------------------------------------------------------
「週刊エコノミスト」2月3日号に【特集】「これがビジネスに役立つ
図書館だ」という記事が掲載された、井上真琴さんの第3回コラムは、
レファレンスブックに纏わる深イイ裏話です。
* * *
…「美容としてのダイエットが、いつ日本で定着したかを論証したい」。
課題レポートで困った女子学生が、図書館に相談にやって来た。こうい
う場合、『日国』を調べるとよい指標が得られるかもしれませんね、と
アドバイスするのは導きのひとつである。というのも、『日国』を使う
とある言葉の成立時期からその意味の変遷がわかり、用例文が豊富で言
葉の「初出年代」を明記しているからだ。
『日国』第二版(2000~2002)「ダイエット」の項では、作家・中島
梓の『人間動物園』(1981)の「やはりダイエットがアメリカにとって
は全国的な関心事で」が初出用例として引用されている。その年代を起
点に、雑誌の特集記事やダイエット食品などに焦点を宛てて調査しよう
という方向で、同僚のレファレンス担当者に引き継いだ。…
※以下で全文を読むことができます。
http://www.reference-net.jp/column/index.html